河原田盛美著「淸國輸出日本水產圖說」正規表現版・オリジナル電子化注上卷(五)鱶鰭の說(その9) / 鱶鰭の說~(図版4)
[やぶちゃん注:底本・凡例その他は、第一始動の記事、及び、「(一)鰑の說(その2)」の前注の太字部分を参照されたい。今回はここの右ページ。この図版は、かなり美麗で、清拭は楽であった。]
【図版4】
■「ヨシキリザメ」
[やぶちゃん注:これは、
メジロザメ目メジロザメ科ヨシキリザメ属ヨシキリザメ Prionace glauca
であるが、吻部が丸くなっているのが、甚だ、気になる。通常は、もっと尖った鋭角である。上方から背面部を撮った画像がなかなか見当たらなかったが、同種の英文ウィキで見つけた。これである。まさに見事な尖塔状に見える。しかし、学名でグーグル画像を掛けて調べた際、こんな吻部が丸くなったように見える遺体があった(上)。これは二メートル強で、右眼にメカジキの嘴(くちばし)が刺さっていた、とある。しかし、吻部は頭部を右から撮ったもの(下)は、戦闘部に損壊はないのである。則ち、尖って見えるものの、個体によっては、上からみると、こういう風に見えるとも言えるのだろう。ただ、この図の吻部の先端は白くなっているから、或いは、漁獲後に時間が経って、先頭部が崩れた個体であるとも言えるかも知れない。そうした推測をすると、左胸鰭の後部が奇妙な形になっているのも、そうした他種から、生きている時に攻撃を受けて、食いちぎられたものの、治癒した痕と考えると、これ、納得出来るのである。とすれば、先頭部も死後の脱落ではなく、その襲撃の際に、吻部上部も食われるも、「鼻無し」で生き延びていた、「勇士」であったのかも知れない。黙禱――]
■「シロザメ」
[やぶちゃん注:左上部の切り取った鱶鰭の右にあるキャプション。]
「一名、シロフカ。」
[やぶちゃん注:左下部のキャプション。]
[やぶちゃん注:これ、右のヨシキリザメと尾を除いてそっくりに見えるのだが、これは文字通りの、
メジロザメ目ドチザメ科ホシザメ属シロザメ Mustelus griseus
である。而して、英文サイトのこの画像を見られたい。]


