河原田盛美著「淸國輸出日本水產圖說」正規表現版・オリジナル電子化注上卷(五)鱶鰭の說(その11) / 鱶鰭の說~(図版6)
[やぶちゃん注:底本・凡例その他は、第一始動の記事、及び、「(一)鰑の說(その2)」の前注の太字部分を参照されたい。今回はここの右ページ。この図版(これ以降は、「図版12」を除き、総てが、鱶鰭の製品用に切り取ったものである)の鱶鰭は殆んどに縦と横の白いスレが入っており、甚だ、気になったため、違和感が生じないように考えて、線状の白をランダムに黒塗りしようとしたが、縦は何とか出来たが、横の直線のそれは、黒でかなり潰してみると、見るからに私が施したことが判ってしまい、不自然になると私には思われたので、涙を呑んで、ごく一部に留めた。]
【図版6】
■「目白さめ」「鰭。」「『ひらかしら』といふ。」
「目白鮫四枚揃《よんまいそろへ》。」。
「胸鰭。」
「同上。」
「同背鰭。」
「同尾鰭。」
[やぶちゃん注:上から下へ全四図。第二図は、「同上」として、形状と図の様子から、上の裏の図である。文字通り、前の図版5に出た、
メジロザメ(目白鮫)目メジロザメ科メジロザメ属メメジロザメ Carcharhinus plumbeus
である。
しかし、二つ目の「同上」の図の鰭に、右の鰭の先端部から、左の下方の鰭の根の端まで、「−−−−−−−−−−−−−−−」の破線が引かれてあるのに着目されたい。これについて
――その対象「鱶鰭」を加工する際の本格的な乾燥処理法前の最も重要な鰭の基部の背の部分の肉を除去する作業についての注意書き解説――
が、
★このページの左端にある
のである。そこには、
★「− − − − − − − − − − 印《しるし》より、肉付《にくつき》を、能《よく》、切り捨て、乾《ほ》すべし。此肉を、捨てされ[やぶちゃん注:ママ。打消の「ざれ」である。]ば、則ち、蟲喰《むしくひ》となりて、大《おほい》に品位を落《おと》せり。」
とあるのである。なお、「蟲」の字は、スレが激しいため、画像調整を行っても、全く判らなかった。痕跡から推理して「蟲」とした。別な字を比定出来る方は御教授下さると嬉しい。
■「五物《いつつもの》揃《そろひ》の鰭」
「腹、左右≪の≫鰭≪の≫一《ひとつ》。」
「はら鰭《びれ》。」
「左右≪の≫胸鰭(わきひれ)≪の≫二《ふたつ》の一《ひとつ》。」
「二≪つの≫背鰭《せびれ》≪の≫一枚。」
「一《ひとつ》の背鰭≪の≫一枚。」
[やぶちゃん注:種名がないが、右の一列と大差ない形状であるので、同じくメジロザメとしてよいだろう。]
« 河原田盛美著「淸國輸出日本水產圖說」正規表現版・オリジナル電子化注上卷(五)鱶鰭の說(その10) / 鱶鰭の說~(図版5) | トップページ | 立原道造草稿詩篇 絕望が僕を摑んだ »


