立原道造草稿詩篇 學校
[やぶちゃん注:底本は初回を見られたい。本篇はここから、底本の注記はここから視認出来る。そこに、ノートの「學校1」・「學校2」の原型を『(異文)』として指示するが、実際に同全集の「第六卷 雜纂」を見ると、ここの最終行(ここにあるのは標題『學校――』のみ)からで、次のページには、『1』『2』『3』がある。従って、この三パートから成る全部を「原型」と見做し、初めに起こし、草稿の二篇を、後に一緒にして配した。]
【原型】
學校――
1
彼等のテニスは上手にシヤンパンをぬかない
生徒たちの裸の腕を 赤土のコートを
太陽がよごしてゐる
2
學校の時計よ お前は
早くまはつたり遲くまはつたりする
このお前のわるいくせが
ときどき生徒を怠け者にする
3
ここでは僕たちは生徒たちだ
【改稿草稿】
學 校 1
彼等のテニスは上手にシヤンパンをぬかない
生徒たちの裸の腕を 赤土のコートを 太陽がよごしてゐる
學校 2
學校の時計よ お前は
早くまはつたり遲くまはつてみたりする
このお前のわるいくせが
ときどき生徒を怠け者にする
[やぶちゃん注:……道造よ……男はね、年を重ねると……早く廻ったり、遅く廻ったりするどころか……タイム・マシンの如く……初恋や、その後の学び場で逢った恋人たちとの時間を巻き戻して……毎日毎日、反芻するようになるんだよ……私が、そうだからね…………]

