立原道造草稿詩篇 (わが歌は⋯⋯)
[やぶちゃん注:底本は初回を見られたい。本篇はここから、底本の注記はここで視認出来る。それに拠れば、『テキストには第二、三行間に次の消去された一行がある。』として抹消フレーズが示されてある。そこで、【初稿】としてそれを復元した。]
【初稿】
(わが歌は⋯⋯)
わが歌はよしや一日のわれを裏切るとも
はての日に黃金色の朝にかがやき
思ふことありなしとても歌のみは
高らかに翼うちふり飛ばばやと
願ひつつあれば げにおろかしく
この心たのしくなりておのづからほほ笑まれぬ
この心 わがやさしくなりてうたふとき
つねのごとく汚き壁かかりかがやける見ゆ
【決定草稿】
(わが歌は⋯⋯)
わが歌はよしや一日のわれを裏切るとも
はての日に黃金色の朝にかがやき
高らかに翼うちふり飛ばばやと
願ひつつあれば げにおろかしく
この心たのしくなりておのづからほほ笑まれぬ
この心 わがやさしくなりてうたふとき
つねのごとく汚き壁かかりかがやける見ゆ
[やぶちゃん注:「一日」は「ひとひ」と読みたい。]

