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[やぶちゃん注:底本は初回を見られたい。本篇はここから、底本の注記はここで視認出来る。]
船
湖に洋燈を浮べて夏の日を
つなぎとめたお前の心から
夢もなく滑つて行つたのは
つかの間の藻のいたづらら
お前はうつろ眼に
靑空を山々の形をうつし
溢れる思ひには身を任さなかつた
朽ちないまま 冷やかに
急流を行く日ばかり
はかない願ひにかぞへてゐた