立原道造草稿詩篇 それが どういふことか (添え題:「夜の歌」)
[やぶちゃん注:底本・凡例その他は、本パートの初回のこちらを見られたい。本篇はここから、底本の注記はここで視認出来る。そこには、『前掲の詩』(前の「立原道造草稿詩篇 僕は おまへに (添え題:「夜の歌」)」を指す)『の下方の縁すれすれに書かれ、二篇の詩の上部に「夜の歌」と横書きに題名があるが、この詩の末行下の横に*印を付け、前掲の詩の初行上横にも*印を置いている。*印は下方の詩から上部に詩へに意味かも知れないが、また二篇の詩とも読むことができる。ここでは後者を採り、それぞれの初行をとって題名にとした。』とある。従って、私の今までのやり方では、無題であるから、題名は丸括弧に「⋯⋯」とするのだが、添え辞もあって、ブログ表題が、ごちゃごちゃしてしまうので、例外的に、かく、した。
この草稿は、以前に電子化したが、私の注もしていないので、削除し、仕切り直しとした。]
それが どういふことか
夜の歌
それが どういふことか
僕は とうに 知つてゐるのだ
おろかしいこととも あるひは
ひどいこととも しかし それを
僕は ふせがうとはしない
窓の外で 風が 雨をかきみだす
その叫びが 僕の內からのやうに
僕に 語りかける――あれは いま
步きなやんでゐる
倒れかかるやうに 光のとぼしい道を
步きなやんでゐると
ここはしづかだ 花やいだ
灯の下には紫の花が咲いてゐる
[やぶちゃん注:最終聯最終行の「灯」は「燈」ではないのはママ。]
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