立原道造草稿詩篇 アダジオ
[やぶちゃん注:底本・凡例その他は、本パートの初回のこちらを見られたい。本篇はここから、底本の注記はここから視認出来る。
この草稿は、以前に電子化したが、削除し、私の注も再検証して、仕切り直しとした。]
アダジオ
光あれと ねがふとき
光はここにあつた!
鳥はすべてふたたび私の空にかへり
花はふたたび野にみちる
私はなほこの氣層にとどまることを好む
空は澄み 雲は白く 風は聖らかだ
[やぶちゃん注:「聖らかだ」「きよらかだ」。
「アダジオ」(イタリア語 :adagio:音写「アダァージョォ」)音楽速度標語の一つ。「緩やかに」の意(原義は「寛(くつろ)ぐ」)。或いは、その速さで演奏する曲や楽章をも指す。]

