怪獣使いと少年
私は二〇〇五年八月に、当時勤めていた横浜緑ケ丘高等学校の総合学習で、ウルトラ・シリーズ関連の三作品を見せ、解析する授業を行った。その時の記事は、ここにある。そこで扱ったものに、『帰ってきたウルトラマン』の第三十三話「怪獣使いと少年」(監督:東條昭平/脚本:上原正三 1971年11月19日放送)がある。その時に作成した生徒向けのレジュメはここに公開してある。因みに、その後、転任した某進学校でも「1954ゴジラ」の解析(私のサイト版で、その時の分析講義ノートを「メタファーとしてのゴジラ」として公開している。因みに、このノートは、嘗つて大学の研究者の論文に引用されたことがある)とともに、「怪獣使いと少年」を「差別意識を考える」という副題を附して提出したが、「ゴジラ」は許可されたものの、「怪獣使いと少年」は校長から「本校に相応しくない」として拒絶された。
今回、特別配信で、この「怪獣使いと少年」を見ることが出来る(公式配信)。金城哲夫の志しを直に継いだ上原氏、それを受けて素晴らしい演出を施した東條氏ともに、放送直後に上司から叱責を受け、仕事を乾された。
而して、以上に合わせて、「怪獣使いと少年」をオマージュした「<特別配信>『ウルトラマンメビウス』第32話「怪獣使いの遺産」【ウルトラマンシリーズ60周年記念】 -公式配信-」(脚本:朱川湊人/監督:八木毅)も見ることが出来た。
しかし、見終わって、激しく失望した。
私は、先人の作品の核心部分を、殆んど、生かしていない。どころか、そこに現在の世界がさらに激しく抱えている差別問題を骨抜きにしてしまっている。
多くは言うまい。せめて、町を破壊する円盤のシークエンスに、ガザの攻撃の写真をモンタージュ一つでもフラッシュしていたなら、私は良しとしたいと思う。まっこと、残念だった――――
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