河原田盛美著「淸國輸出日本水產圖說」正規表現版・オリジナル電子化注 中卷(八)乾貝並貝柱の說(その20) 図版3
[やぶちゃん注:底本・凡例その他は、第一始動の記事、及び、「(一)鰑の說(その2)」の前注の太字部分を参照されたい。今回はここの左ページ。
この図版、今までの本書の図版の中で、最も清拭に時間が掛かった。非常に各図(特に右に長々とある、ホタテガイの貝柱(かいばしら)を縄で貫いたものの空(す)き部分)の周辺が、何のためか判らないが、異様にベタっとくっ付いてからである。昨日の昼、一度、始めて、右半分を何とか清拭したのだが、気がつくと、キャプションの一部を、誤って消していたことに気づいたのだが、回復ボタンを押し続けても、それが元に戻らなかったため、夕刻に仕切り直しでゼロからやり直し、やはり一時間ほどで、やり遂げた。
今回、今までやっていないことをした。それは、底本である国立国会図書館デジタルコレクションの本書の、この問題の右の長い図が、上方の罫線を越えて、「人」が二本の縄を縛った結び目の部分が、画像外に出てしまって写されていないのを、何んとも、気になったからである。そこで、所持する平凡社『東洋文庫』版「沖縄物産志――跗・清国輸出日本水産図説」(河原田盛美著・編者増田昭子・高江洲昌哉(たかえすまさや)・中野泰(やすし)・中林広一/二〇一五年第一刷)の当該ページ(261ページ)をコピーして二番目に配して、添えることにした。このホタテガイの乾し製品を作った、最早、誰であった判らぬ労働者の手仕事の手跡を、ここに残しておきたいと思ったからである。
本図の七図は総て、
翼形亜綱Pteriomorphiaイタヤガイ目Pectinoidaイタヤガイ上科Pectinoideaイタヤガイ科Pectinidaeミズホペクテン( Mizuhopecten ) 属ホタテガイ Mizuhopecten yessoensis
である。解説ページは、「(その16) 乾帆立貝並貝柱」である。]
【図版3】
■「ほしほたてかい」
「縄に貫くもの」「三分の一。」
[やぶちゃん注:貝柱を乾したものを、右手に十個、左手に十個、貫いて、上部で縛ってある。]
■「ほたてかい」「三分≪の≫一。」
■「ほしかい」「自然形。」
「伹、柱を去るもの。」
[やぶちゃん注:これは、中央の柱=閉殻筋と、恐らくは、腮(えら)を除去し、その外側に生殖巣(雌(クリーム色)・雄色(オレンジ色)と異なるものがあるが、それは見えないように思われる)を抜いた所謂、「ヒモ」と称する外套膜と触手部分の乾し製品であろう。]
■「はしら」
「靣側《めんがは》」
「大」
「中」
「小」
[やぶちゃん注:「靣側」は貝柱を側面から見たものの図。図が黒色で、円柱形の立体性が殆んど認められない。]
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