猫の眼月   尾形龜之助

嵐がやんで
大きくくぼんだ空に
低く 猫の眼のような月が出てゐる

私の靜物をぬすんでいつたのはお前にちがひない ――
嵐のあとを
お前がいくら猫の眼に化けても

お前に眼鏡をとられるようなことのないやうにさつきから用心してゐる

blog 2009-9-24